鑑定士のひとりごと

超大型・台風19号

超大型・台風19号
被害の概要
大型で非常に勢力の強い台風19号が東日本を縦断し各地で大規模な洪水被害をもたらした。10月15日時点で死者73人、行方不明者13人。
国交省によると決壊した堤防は7県の52河川で73箇所に上り搜索や復旧作業を急いでいる。
内閣府によると15日午後2時半時点、13都県で5008人が避難所生活を強いられているということだ。
また消防庁によると住宅の全半壊・一損壊が992棟、床上浸水が5785棟、床下浸水が4177棟、電力各社によると15日午後9時時点で停電が約2万7千戸、厚労省によると約12万8千戸が断水中ということだ。
こともあろうに被災した家屋に入って窃盗を働いた馬鹿がいるという。
言語道断だ。
こんなことを平気でやる人間がいるとは・・・。
腹が立つ前に哀れになってくる。
昨年は岡山や四国西部を中心に西日本で大きな被害が出たが、今回は東日本というわけだ。
災害は忘れた頃にやってくるというのは過去のことで現在は毎年のように大きな自然災害が起きている。
おそらく地球温暖化が大きく影響しているのだろう。

都市部にも
今回は大都市の中心部にも大きな被害をもたらした。
東京と神奈川の境を流れる多摩川の南端に位置する川崎市の武蔵小杉駅周辺にあるタワーマンションが停電でエレベーターもとまり生活ができない事態になっているということだ。原因は多摩川に流れていくはずの雨水、排水が上流に降った大雨で多摩川の水位が上がり排水がせき止められた格好になり逆流して市街地に溢れ出たということだ。
マンションの電源が地下にあった関係でそれが浸水によりストップしたらしい。
10階ぐらいまでならなんとか歩いて上り下り出来そうだが30階、40階ともなるとどうにもなるまい。
高層階の眺望を売りにしたマンションもとんだ災難を受けたものだ。
富裕層が住む象徴ともいえる羨望のタワマンも意外なところに弱点があるものだ。
これで少しはタワマン熱もマンション価格も下がることだろう。
復旧にどの程度の期間がかかるのだろうか。
たちまち日々の生活が大変だろう。
また修理費用は住民負担だろうがどの程度かかるのだろうか。
二子玉川駅周辺でも下流で川幅が狭くなりそこで流れる水量が少なくなり上流の水位が上昇して越水(バックウオーター現象というらしい)し、それが堤防を壊し水害を大きくした。
決壊した部分は以前役所がそうしたおそれがあるので改修しようと地元説明したところ付近には古くからの料亭や料理屋が多くあり「景観が壊れるからやめてくれ」といって反対があり堤防のかさ上げ工事計画を中断したらしい。
天災か人災かわからないような事案だが一部の人のエゴのために周辺住民は大きな迷惑を被ったのは間違いない。

多くの河川が決壊
長野県では千曲川が決壊し多くの家屋が浸水した。
逃げ遅れてヘリコプターで救出された人もいる。
ヘリでの救出中福島では77歳の女性が女性の救助装置のフックをロープに付けるのを忘れたまま抱きかかえてつり上げ上空40メートルで誤って落下させ死亡させたという痛ましい事故も起きた。
JR東日本の車両センターでは北陸新幹線の車両10両編成、120両が浸水した。
車両は床下からかなりの高さまで浸水しているらしい。
一部線路もやられ全線開通に1~2週間かかるということだ。
北陸新幹線は現在30両編成で運用しているらしいので時刻表通りでの定時運行はしばらくの間、難しかろう。
中国の景気後退懸念や日韓関係の悪化、その上今回の災害で被災各地の観光客の減少に拍車をかけることが懸念される。
今後温暖化は進みこそすれ止まる気配はないから今回のような大型の台風が頻発すると思って対策をたてなければなるまい。

不動産鑑定士の問題
われわれ不動産鑑定士は現在3年に1度の固定資産標準地の評価替え作業を行っている。
また例年の地価公示も作業中だ。
価格時点は来年の1月1日なので浸水や土砂崩れのあった影響を評価に反映させる必要があろう。
被災地域にある多数の固定資産の評価ポイント、地価公示ポイントの評価をどのようにするのだろうか。
また被災した多くの家屋の損害調査をどのようにしていくのだろうか。
ここは鑑定士が何らかのステージで関わるべきだ。
市町村は1月1日時点の評価で土地や家屋の固定資産税を課税する必要がある。
短期間で被害調査をして評価修正できるのだろうか。
台風が去ったあとの残された問題が山のように大きく多い。

私事
実はこの10、11、12の3日間、黒部立山アルペンルートに夫婦と次男の3人で行ってきた。
3人といっても38人のツアーの1組としてであるが。
松山からは2組の5人、主に宮崎、熊本、鹿児島、長崎の各空港から来た人と伊丹空港で合流し、そこで大型バスに乗り換えて目的地に向かった。
出発する4~5日前には大型台風が来ることが分かっていたのでどうなるのかなと思っていたが一向に旅行会社から連絡がないのでこちらから電話してみると予定通り催行するという。
行きはいいとしても帰りが丁度台風が直撃するようなのでというとその時、飛行機が飛ばなかったらあくる日に便を変更すればいいだけのことといとも簡単に言ってくれる。
その晩の宿泊費は自腹とのこと。
まあ出たとこ勝負でここは予定通り楽しみにしていたので行くしかあるまいということになった。(それでも直前で6人のキャンセルがあったとのこと)
黒部のトロッコ列車(さすがに席はガラガラでゆっくり座れた)、アルペンルートでの紅葉、黒部ダムに至ってはよくもあれだけものを人が造ったものだと感心した。
100人余りの尊い人が工事中に亡くなったらしい。
何億円もの金品を貰ってすっとぼけている関電の役員連中に命懸けで造った黒部ダムの現場の人間の爪の垢でも飲ませる必要がある。
そんなわけで旅行は初期の目的は達したのであるが帰りはさすがに台風の影響ですんでのところで高速道路が通行止めになるところだった。
滋賀の大津サービスエリアで小休止をとり添乗員さんが会社に連絡を入れたところ、つい先ほど大津の手前のインターで通行止めになったというではないか。
ヒヤヒヤしながらなんとか伊丹空港に着いたが4時頃。
九州の人の便にあわせて帰ってきたためこちらは8時過ぎの最終便でなので空港で4~5時間待たされた。
松山便も朝の2便と最終便とその前の便しか飛ばなかったらしい。
日航機は全便欠航(過去に大きな事故があったのでフライトには慎重になっているのか?)で宮崎から来た6人は日航機なので大阪で一泊するということだ。
空港も多くの便が欠航になっているためレストランも閉まっており弁当と缶ビールで食事は済ますこととなる。
なんとか無事に家にたどり着いたが色々と思い出深い旅行になった。

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