鑑定士のひとりごと

舛添都知事の辞任

昨日東京都知事の舛添要一氏が知事を辞任した。辞任理由は昨年10~11月のロンドン、パリへの出張で飛行機のファーストクラスをつかい往復で265万円かかったほか両都市でいずれも1泊20万円するスイートルームに宿泊したこと、昨年5月からの1年間に計49回(はぼ毎週末)公用車を使って家族で神奈川県湯河原町の別荘に行っていたこと、正月に家族と千葉県木更津市のホテルに宿泊し会議費用として政治資金を流用した等々。東京都といえば人口約1300万人を擁し、GDP約95兆円(2014年)という世界に冠たる大都市である。

経済規模でいえばオランダ、トルコ、メキシコという国に匹敵する。そんな大都市の首長であるが故に多少の贅沢は許されてもいいのではと舛添氏は普通におもったと思う。またあれだけ顔の知れた有名人が公務をエコノミークラスでとかビジネスホテルでというわけにはいくまい。

都知事ともなれば毎日のストレスも並大抵のことではないと思う。ストレス解消と書類整理などのため毎週電車で湯河原の別荘まで通いなさいというほうが酷ではないか。自家用車を自ら運転というのもリスクが大きい。自前でハイヤーを利用すればとも思うが・・・。

外国の要人のお土産として政治資金で美術品を購入するなど同情できない点もあるものの彼の行動について心情的に理解できる点もある。それではなぜ彼は辞任せざるを得なくなったのか。彼は自分がしたことを当初から謙虚に謝罪すべきでなかったか。

「第三者の調査」を待つということでいくら払ったのか知らないが自分で雇った元特捜検事に「都知事の支出は不適切であるが違法ではない」という結論をもらい議会や世論に対して正当化しようとした、この行為こそトップリーダーとしての資質を欠くものではないか。彼は非常に頭の良い人だとは思うが人格的に何かが欠落していると思うし世の中の常識とずれている。だんだんと追いつめられるにしたがって湯河原の別荘は早急に売却するとか知事の報酬を返上するとか言っていたが時すでに遅し、タイミングを失した。別荘の売却話か報酬の返上話のどちらかでも当初に言って素直に頭を下げていれば議会も世論もそれ以上追及しなかったと思うし辞任までには至らなかったと思う。

2020年の東京オリンピック、これから始まる8月のリオオリンピックにも水を差した。巷では7月の参議院選挙のポスターを張るための掲示板が立てかけられつつある。東京都知事選には約50億円の選挙経費が掛かるといわれている。それ以上に舛添問題による都政の停滞についてはいかばかりか計り知れない。うそをつき最後にさじを投げることを称して「ますぞえる」というそうな。今回から18歳選挙権が適用されることになった。政治と金の問題は昨日今日始まったものではないが政治不信は募る一方である。

Return Top