鑑定士のひとりごと

賃貸アパート・マンションのオーナー

アベノミクスで少し景気が上向き加減なのか、「あなたも賃貸アパート・マンションのオーナーに!」とか、「不動産投資であなたも〇〇長者に!」とかいった出版物や広告を最近よく目にする。本の著者がどこまでそれを実践しているのかよくわからないが取り敢えず自分の書いた本が売れさえすれば出版社、著者共にハッピーなはずである。

しかし素人がいきなり賃貸アパート・マンション経営に手を出してうまくいくのだろうか?とくに地方都市で?

不動産投資のメリットとしてよく言われる中に

  • 現金・預金として持つより賃貸不動産を取得することにより資産の圧縮(不動産の評価は時価より通常低い)がはかれ税務対策として有効
  • 超低金利時代に銀行預金するより不動産投資の方が高利回りで安定収入が図れる
  • 低金利で銀行借り入れすることによりレバレッジ効果(例えば投資額の70%を銀行借り入れする場合3000万円あれば1億円の投資ができる)を図れる
  • 長期にわたって安定した収入が得られる

などなど一見すればいいことずくめのようであるが果たしてそうだろうか?

都市部のそれも立地条件のいいマンション・アパートであれば賃貸需要も旺盛で多少利回りが低くても長期安定的に賃貸収入が確保でき将来売却したいというときにも比較的容易に監禁出来そうである。それは小生も否定しない。

しかし少子高齢化の進展で人口減少の顕著な地方ではなかなか思うようにはいかないのが現実ではなかろうか。

確かに購入当初は物件が比較的新しいいということもあろう、投資利回りのいい状態で投資家に売りたいということで当初は満室に近い状態からのスタート。その出だし好調がいつまで続くのかはなはだ疑問だ。だぶつき気味の賃貸物件に借り手はおい先細り。だんだんと購入物件も傷んできて空き室になればリフォームにお金がかかりだす。また賃貸物件に何かトラブルがあっても基本的にそうした日ごろの物件の管理業者まで無料でやってはくれない。そうこうしているうちに古いマンション・アパートから空き室が目立つようになってくる。昭和40年代までのように経済成長が続き地価が右肩上がりの場合ならいざ知らずこれからの地方都市でアパート・マンション経営はボランティア?の覚悟でやらないとできないというのは些か言い過ぎだろうか。

個人投資家が気楽に手を出して儲かるような代物ではないように思うのだが?

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