鑑定士のひとりごと

熊本地震に想う

2011年3月、日本中を震撼させた東日本大震災の忌まわしい記憶も未ださめやまぬ中、今度は九州熊本を中心とした大規模地震が頻発している。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

4月14日の発生以来、死者44人、行方不明者9人、重軽傷者1000人以上、震度1以上580回、10万人以上の人が未だ自宅に帰ることが出来ずに避難場所でプライベートもなく不自由極まりない生活を強いられている。

戦国時代の武将、加藤清正が築いたといわれる天下の名城、熊本城も天守閣の屋根瓦はずり落ち、石垣も一部崩落し見るも無残な状態である。

帰る予定の家は、倒壊は免れたとは言っても建物の主要構造部をはじめ相当のダメージを受けているはずで今後家財道具をあと片付けしただけで住めるようになるとは到底思えない。

強烈な地震に遭ったことによる恐怖がトラウマとなって今後の余震が怖くて住むことが難しい住宅は相当数あると思う。それでも固定資産税は容赦なく課税されるのだろうか。

完成物件をいざこれから売り出そうとしていたマンション業者や建売住宅業者もあったろう。真面目に業務に精励していたであろう、そうした業者でさえ震災を境に突然経営困難に直面するということにもなりかねない。自己責任とはいえ当人にとっては大変な死活問題である。政府は住宅ローンを返済中の被災者が新たに借金を抱える二重ローン問題では全国銀行協会が被災者を救済できるルールを今回初めて適用するということらしいがどこまで国民や被災者が納得できるような解決ができるのやら・・・・・。

ローンを組まずになけなしの金をはたいて自己資金で購入した人は泣き寝入りか?

売買契約を済ませ決済も終わりこれから新築マンション、新築住宅で一家団欒のマイホーム生活を夢見た人もいたに違いない。禍福は糾える縄の如しとはいうが前触れもなくやってくる地震災害、土砂災害など。対岸の火事、他山の石で終わらせてはいけないがさすれば如何にしたら良いのか。

突然の震災によりこれまでの生活をズタズタにされ、これから先も見えない。被災された方々の避難生活はこれから本格的に始まる。被災者の本当の苦労はこれからだ。東日本大震災の教訓を生かしてできるだけ被災者に寄り添った政策を迅速にしてもらいたい。

不動産は決してリスクの低い安全資産でないということが改めて認識させられた。

断層だらけといっても過言でない日本列島、いつ自身が被災者になるかもしれない。災害は忘れたころにやってくる。国、自治体、地域、個人、共に日頃の備え?が大事ということか。

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