日本でも第2次大戦以前、子供は国の宝といわれていた時代で子供は産めよ、増やせよということで一家族に兄弟姉妹が7~8人いるのは普通で何も珍しいことではなかった。
実際、小生の母親は男4人、女4人、兄弟姉妹8人の7番目、父親も6人兄弟姉妹の5番目だった。
子供が多かった原因の1つに昔は医療技術が未発達で乳幼児のうちにある程度亡くなり、そのリスクも含めて多く産んでおくという現実があった。
また成人しても戦争で亡くなることも多くそういった意味においても、また将来の労働力としても子供はできるだけ多く産むということが一般的だったのだろう。
またテレビもない時代で身近に娯楽もさほどなく、日が落ちれば薄明りに中で晩ご飯を食べて後は寝るだけ?・・・そういう生活だから子供が増えるはずである。
また今みたいにやれ塾だの習いごとだのとか小・中学校入学からお受験ということもなかった。
今は子供の教育費にたくさんの費用が掛かりすぎ多くの子供を育てられない。
子供はせいぜい一人か二人で多くは産めないのである。
また結婚しない若者が増えた。
昔は放し飼いのニワトリ?の如くある程度放っておいても兄弟姉妹同士、また近所の子供同士、自然と?たいして栄養のあるものを食べるわけでもないのに大きくなるという環境だったのも子沢山の一因だったのだろう。
また親が忙しくしていても近所のおじさん、おばさんが折々に気に留め、いたずらをしている子供を見ると我が子と同じ様に注意するという社会教育が当たり前の世の中だった。
近隣住民の中で子供が育っていくという環境にあった。
反面、何年経っても子供のできない嫁は親元に帰されるという悲劇も往々にしてあったのも事実である。
現在、そんなことでもしたらセクハラ以上の社会問題としてマスコミに散々たたかれることだろう。
当時は子供ができないこと即、嫁の責任ということで男性に対しては何の責任もないように思われていた。
しかし医療技術の急速な進展により不妊の原因が詳しくわかるようになってきた。
今や不妊の原因の半分は男性側にあるといわれている。
ある統計資料によると40年前に比べると成人男性の精子の数が半減しているといわれている。
精子力の減退ということは卵子に受精していく力も減退しているということらしい。
そこで不妊の原因についてみてみよう。
出産を希望するカップルの10~15%が不妊であり、健康な夫婦の一割以上が不妊に悩んでいるらしい。
2003年に日本受精着床学会が行った不妊治療患者によるアンケート調査では不妊原因の割合として男性因子によるものが33%、卵巣因子によるもの21%、卵管因子によるもの20%、子宮因子18%、免疫因子5%、その他3%という結果が出ている。
精子の状態は様々な病気とも密接に関連しているといわれる。
精子が少ない人は糖尿病とか心臓疾患などの病気にかかる確率が高いという調査結果もある。
それではなぜ現代人は精子力が劣ってきたのか。
一つの原因として現代人はストレスが多く活性酸素がたまり正常細胞をはじめ精子も傷つけ、結果として精子の数が減少するというものだ。
またデスクワークで長時間座っていることにより血流が悪くなり結果として活性酸素が高まり精子力が落ちるともいわれている。
睡眠不足も精子力低下の一因らしい。
その他、喫煙、過度な飲酒、運動不足等現代人の行動は精子力低下の原因に事欠かない。
結局のところ健全な生活を習慣づけて行い動物性の肉は程ほどに野菜や魚を多く摂取することが健康な体作りと共に精子力のアップにつながっていくということだ。
戦後、女性と靴下は強くなったといわれて久しい。
女性が強くなった反面、男が弱くなったと思う。
良妻賢母、大和なでしこという言葉は今や死語となった。
女性の社会進出は大いに結構であるが何かあるとパワハラ、セクハラと社会がうるさすぎて少し男が委縮しすぎているのではないか。
男の萎縮、女性化が精子力を弱めているのではないか。
世の男性、もっと頑張れ!