鑑定士のひとりごと

深海展

今年になって初めて7月末に東京に行ってきた。

7~8年前、四国連合会のお世話をさせてもらっていたときには4年間、月に1~2度上京していたが最近は年に1~2度行く程度だ。上京しても特にこれといった用事はない。敢えていえば東京で生活している娘と美味しい晩飯を食べることが一番の目的だろうか。

そんなことだから昼間は時間があるので上野広小路の鈴本演芸場で落語を聞いたり、都内をぶらぶらするのだがたまたま受付の際、ホテルのフロントでパンフレットを見ていると上野の国立博物館で「最深研究でせまる生命と地球」というタイトルで深海生物の展示をやっているではないか。面白そうなので今回はこの展示会に行ってみることにした。

2日目の朝10時に博物館に着いた。小生としては朝早くから行ったつもりだったが7月29日は夏休みに入って間もなくの、ましてや休日ときている。

家族連れがことのほか多かった。(おじさん一人はさすがに少なかった)悪い予感はしたが当日券売り場は長蛇の列、結局チケットを買って展示室の入り口にたどり着いた時は11時を少し回っていた。

それでも展示室に足を延ばすと4~5メートルはありそうなダイオウイカの実物標本をはじめウシクラゲ、デメニギス、ドラゴンフィッシュ、ソコボウズといったグロテスクで異星生物のような生き物の標本もある。

さすがにここまでの種類、規模での展示は採算面から見ても地方で開催するのは無理だなと思うと同時に、少しばかりこの時だけは東京に来たことのお得感を感じた。

それにしても猛暑の中で1時間待たされたのは今年から晴れて厚生年金受給者となった老骨の身にはすこしこたえた。

因みに深海とは大陸棚(大陸や大きな島の深さ約200メートルまでの極めて緩やかな海底のことで主に陸地の延長部にあり石油、石炭などの地下資源も埋蔵されている。また水産資源の宝庫でもある)の終わる200メートル以下をいうらしい。

地球上で一番深いといわれるところはマリアナ海溝で水深10,911メートルだ。

それにしても水圧でペチャンコに押しつぶされた金属バットが展示してあったがあれはいったい何メートルの水深だったんだろうか?

日本の国土面積は約38万㎢。世界の中では61番目ということらしいがEEZ(排他的経済水域)と領土、領海を併せた面積は約490万㎢で国別順位としてはロシア、アメリカ、オーストラリア……と続き日本はなんと世界で9番目に位置する。

日本は経済大国と言われて久しいが周辺の海を含むと領土、領海でも大国なのである。海洋国日本での海底掘削技術はかなり進んでいるということだ。

また日本近海には燃焼時に二酸化炭素の排出量が石油や石炭に比べおよそ半分と言われるクリーンエネルギー、メタンハイドレートが約7兆㎥あるという。この量は現在我が国で消費している天然ガスの約96年分に匹敵するという。

我が国の近海に眠る夢の資源、メタンハイドレートが安価に算出できるようになれば日本経済に大きく貢献することだろう。

沿岸を利用した海面養殖技術の進展は魚好きの国民の食料自給率も高める。また風力発電等、海洋を利用したエネルギー開発などを進めていけば資源小国とか少子高齢化社会で今後経済は衰退していくと言われている中でも今後も安定した成長が望めるのではないだろうか。

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